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看護のスペシャリスト 重症集中管理看護師
重症集中管理看護師とは、重症集中ケアに関するさまざまな技術と知識を獲得し、手術後の不安定な患者の容態に対し適切な看護や判断ができるよう努める専門の看護師です。
よって、非常に緊張感の伴う仕事をする看護師ということになります。
集中ケアというと、いわゆる「ICU(集中治療室)」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
重症集中管理看護師は、そういったところに運ばれる患者に対して処置を行う看護師のスペシャリストと考えても差し支えありません。
緊急の状況に対して適切な判断を要求される仕事のため、かなり高い判断力が要求されます。
しかし、重症集中管理看護師だからといって、必ずしもICUのようなところで仕事をするとは限りません。
病院によってそれぞれ与えられる仕事内容は異なりますし、ICUとは違う部屋が用意されているところもあります。
近年では、ICU等で集中ケアを行う病院が増えています。
救命救急や高度医療といった高等医療が目覚しく発展しているためです。
これによって、日本でも各地域で集中治療が可能となりました。
ただ、その発展に人材の成長や育成がなかなか追いついていないのが現状で、施設や設備はあっても、それを十分に扱える看護師が不在という事態に陥っており、その解決のために重症集中管理看護師という専門家が必要となったのです。
集中ケアという言葉は「集中治療室で治療を施すこと」という意味に捉えられがちですが、実際にはそうとは限らず、重症患者や危機的状況により集中治療を余儀なくされる患者に対するケア全般を指します。
そしてその範囲は患者本人だけでなく、家族にも及びます。
重症集中管理看護師の仕事は、こういった患者に対して心身共に最適な看護を行うこと、そして家族に対しても適切な対応で安心させ、不安を取り除くことが主なものとなります。
それに加え、障害に対する早期リハビリテーションやメンタル面のケアも行います。
重症集中管理看護師になるためには試験を受けて合格する必要がありますが、認定試験には受験資格があり、重症集中ケアを3年以上経験していなければなりません。
小児重症集中ケアを含んでも問題ありませんが、双方共に重症患者を5例以上担当していることが必須となっています。
重症集中管理看護師の数はまだまだ少なく、全国で300人強ですが、他の認定看護師等の専門家と比較すれば、多い方ではあります。
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